医療法人社団キンダーリング えがおこどもクリニック

小児科/アレルギー科/小児皮膚科

EGAO CHILDREN'S CLINIC

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クリニックだより

2020年6月22日(月)
ウィズコロナ時代を迎えて



先日かわいい先生が遊びに来てくれました。誰かに似ているかな?^^

緊急事態宣言も終了し1か月が経ちました。少しずつ普段の生活が戻り、顔なじみの患者様と久しぶりにお会いできて嬉しく思います。

さて、新型コロナウイルス感染症の新規患者数は増減を繰り返しています。ウィズコロナ時代と呼ばれる通り、新型コロナとはうまく付き合っていかなければならない時代になっています。

小児科としては再度こどもへの影響について考えていきたいところです。

 

●新型コロナウイルスの小児へのリスクは低い

現在のところ、小児の新型コロナウイルス感染症のほとんどが軽症であり、新型コロナ感染者全体の数%程度と極めて少ない割合であることが知られています。

世界的にみても、保育園や学校などのこどもの集団生活の場においてクラスターはほとんど発生していません。

はっきりとした理由は解明されていませんが、こどもは新型コロナウイルスに対する感受性が低いと言えます。

一方で、こどもの感染は家族内感染が多いようです。こどもは罹りにくいですが、ご家族ほど濃厚に接触していれば、大人から子供へ感染するリスクは高まると言えます。ご両親の調子が悪いときは特に注意が必要と考えられます。

また基本的なことですが、高齢の方の感染・重症化のリスクは高いと思われますので、体調が悪いときは高齢者と接触しないという配慮が必要です。

 

●喘息患者の重症化リスクは低そうである

当院には多くのアレルギーの患者様がお越しのため、喘息に関する質問も多く気になるところでしたが、先日国立成育医療センターからプレリリースがありました。

https://www.ncchd.go.jp/press/2020/pr_20200602.pdf

新型コロナウイルスの感染に関与するACE2の発現が少ないため、気管支喘息患者の新型コロナウイルスによる重症化リスクは低いようです。

重症者については有意にCOPDや糖尿病の基礎疾患の患者が多いのに対し、気管支喘息の合併は重症化とは相関していませんでした。

まだ不明な点が多いですが、小児での感受性の低さについての解明や今後の治療・ワクチン開発への光明となればよいですね。

 

●心の問題について

自粛期間中に国立成育医療センターでこころの問題についてアンケートを実施しており、その中間報告がありました。

https://www.ncchd.go.jp/news/2020/20200525-2.pdf

睡眠時間や運動量に変化があることはもちろん、子どもだけでなく大人もストレスを感じていることがわかります。

家庭内問題も増えており、いつもとは違う心理状態であることを個人個人が自覚し、思いやりの気持ちをもって行動する必要があると思います。

こどもたちも自分なりにコロナと向き合って戦っています。いつも以上にお子さんの気持ちに寄り添って過ごしてあげて下さい。

 

●予防接種は遅らせずに接種しましょう

コロナ騒ぎで予防接種を打たない方がよいと思っていた、というお話をよくお聞きします。予防接種は遅らせずにみなが接種することが重要です。

詳細は別稿で。

 

インターネットにたくさんの情報が氾濫していますが、少しピックアップしてみました。

不安なことがあれば引き続きなんでもご相談下さい。