2024年7月25日(木)
子宮頸がん(HPV)ワクチンのまとめ
【子宮頸がんワクチンの最近の流れ】
●2013年6月より経過措置をとられていた子宮頚がんワクチンですが、2021年11月より積極的接種の推奨が再開されました。
●2022年4月1日より、これまで8年間接種を見送っていた方(推計260万人)のためにキャッチアップ接種という形で無料で子宮頚がんワクチンを接種できるようになりました。
●2023年4月より9価ワクチン(シルガード9)の定期接種・キャッチアップ接種が日本でも始まりました。
●2024年4月より男性(12歳~高校1年生まで)の子宮頸がんワクチンの助成(無料・4価ガーダシル)が始まりました。
●2025年3月でキャッチアップ接種が終了します。対象の方は9月までに初回接種を開始しなければ3回接種を完了できません!
※以前に1回だけガーダシルを接種したことがあるなどの場合は、原則2回目以降も同じワクチンの接種を推奨されており、交互接種は推奨されていません。また、接種間隔が空いていても2回目からの接種となります。
【定期接種 女性】
・対象:小学校6年生~高校1年生の3月(女性)
・方法:初回の接種が15歳未満の方:2回接種、筋肉内注射
初回の接種が15歳以上の方:3回接種、筋肉内注射
・使用ワクチン:シルガード9(9価子宮頸がんワクチン)
【キャッチアップ接種 女性】
・対象:1997年4月2日~2006年4月1日生まれの女性
・方法:3回接種、筋肉内注射
・使用ワクチン:シルガード9(9価子宮頸がんワクチン)
【任意接種 男性】
・対象:小学校6年生~高校1年生の3月(男性)
・方法:3回接種、筋肉内注射
・使用ワクチン:ガーダシル(4価子宮頸がんワクチン)
※男性の子宮頸がんワクチン接種については、パートナーの予防はもちろん、中咽頭がんや肛門がんへの有効性が示唆されています。
【日本における子宮頚がんの現状】
日本では毎年1万人の方が子宮頸がんと診断され、毎年約3000人の方が亡くなっています。7000人の方は自然に良くなるわけではなく、一部の方は子宮切除などの外科的治療が必要になり、妊娠や出産に影響が出たり、後遺症が残ることもあります。長期間のお休みも必要になるため社会的な問題も出てきます。罹患患者の中心は20-40代の若い世代の方になっており、この世代のがんでは最も高い罹患率となっています。
【参考リンク】
・はじめてのHPVワクチン・ゼロからわかるポータルサイト(2024年7月 東京都)
https://www.vaccine.metro.tokyo.lg.jp/
・HPVワクチン(日本産婦人科学会)
https://www.jaog.or.jp/note/%EF%BC%885%EF%BC%89hpv-%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3/
・HPVワクチンの接種を逃した方へ(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_catch-up-vaccination.html
・HPVワクチンに関する情報提供資材 (mhlw.go.jp)(厚生労働省)
・9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(シルガード9)について (mhlw.go.jp)(厚生労働省)