2025年3月3日(月)
3歳からのワクチンのまとめ
3歳から接種するワクチンを忘れていませんか?
3歳を過ぎると、乳幼児期に比べてワクチン接種の機会が減るため、保護者の方が意識してスケジュールを管理することが大切です。以下のワクチンが推奨されています。
- 日本脳炎ワクチン(1期初回・1期追加・2期):1期初回は3歳から2回接種します。1期追加接種は、日本脳炎ワクチンの2回目の接種から約1年空けて接種するため、忘れやすいので注意が必要です。さらに、9歳で2期(4回目)の接種が必要です。
- 予防する病気:日本脳炎ウイルスによる感染症で、重症化すると脳炎を引き起こし、後遺症が残ることがあります。
- MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)(2回目):1回目を1歳で接種した場合、2回目は年長の学年で接種することが定期接種として推奨されています。
- 予防する病気:麻疹(はしか)は高熱や発疹を引き起こし、肺炎や脳炎の合併症を伴うことがあります。風疹は発熱や発疹のほか、妊娠中の感染で胎児に先天異常を引き起こす可能性があります。
- おたふくかぜワクチン(2回目):年長の学年でMRワクチンと一緒に接種するのが推奨されています。任意接種ですが、板橋区でも助成が始まりました。
- 予防する病気:おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は、発熱や耳下腺の腫れを引き起こし、髄膜炎や難聴の合併症を伴うことがあります。
- DPT+IPV追加接種:任意接種となりますが、年長の学年で4種混合ワクチンの追加接種として3種混合ワクチン(DPT)とポリオワクチン(IPV)の接種が推奨されています。小学校で百日咳が流行していますので免疫を強化しましょう。
- 予防する病気:
- ジフテリア:喉の炎症を引き起こし、重症化すると呼吸困難や心筋炎を伴うことがあります。
- 百日咳:長期間続く咳が特徴で、乳幼児では重症化しやすく、命に関わることもあります。
- 破傷風:傷口から感染し、強直性けいれんを引き起こす危険な病気です。
- ポリオ(急性灰白髄炎):手足の麻痺を引き起こし、後遺症が残ることがあります。
- 予防する病気:
- DT(2種混合)ワクチン:11歳で接種します。これはジフテリアと破傷風の追加接種です。任意接種になりますが、2種混合ワクチンの代わりに3種混合ワクチンを接種することも可能です。
- 子宮頸がんワクチン(HPVワクチン):12歳以上で接種します。15歳未満での接種は2回接種、15歳以上の接種では3回接種になるので注意が必要です。板橋区では男性も接種が可能です。子宮頸がんワクチンのキャッチアップ接種(対象は1997年4月2日~2008年4月1日生まれの方)は2025年3月末で終了の予定でしたが、2025年3月末までに1回接種していれば、残りのワクチンを2026年3月末まで助成されることになりました。 厚生労働省HPVキャッチアップ接種について
- 予防する病気:ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因となる子宮頸がんの予防に有効です。HPVは一部の咽頭がんや肛門がんの原因にもなるため、男性の接種も推奨されています。
ワクチンを忘れずに受けるためのポイント
- 母子手帳を定期的に確認 予防接種の記録を見直し、未接種のものがないかチェックしましょう。
- かかりつけ医に相談 クリニックでワクチンスケジュールを確認し、適切な時期に接種できるよう計画を立てましょう。
- カレンダーやリマインダーを活用 予防接種の日をスケジュールに入れておくと、うっかり忘れることを防げます。
まとめ
3歳以降のワクチンは、感染症からお子さまを守るためにとても重要です。定期接種や任意接種を適切なタイミングで受けることで、将来的なリスクを減らすことができます。
当クリニックでは、ワクチン接種のご相談を受け付けています。スケジュール管理に不安がある方は、お気軽にご相談ください!